網の目のように広がる書物たち 『生きる哲学』を軸に
- 作者: 若松英輔
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2014/11/20
- メディア: 単行本
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若松英輔氏によるこの書物では、哲学者だけでなく、詩人、芸術家、心理学者、皇后美智子様まで、一つの肩書では語れない14人の哲学を生きた人を中心に、その哲学に連なる人々が語り綴ったコトバが紹介されている。恥ずかしながら本書ではじめて知った人も多かったが、何か新しい出会いに恵まれたような気持ちにもなれた。
巻末のブックリストには「読者には、ぜひ本書でふれた原点に直接当たって「哲学」を実感して頂きたい」とある。若松氏の思想の軸(霊性)を参考にしながら読むことで、漠然と多読するよりも、強い連関を意識しながら世界を広げられると思う。また既読のものも、以前とは違った観点で再読することで見えてくるものもあると思う。
これらの書物を通して、いろいろな生きる哲学のコトバに触れていきたい。
序章 生きる 言葉と出会うということ
第一章 歩く 須賀敦子の道
第二章 彫る 舟越保武の「かたち」が照らす光
第三章 祈る 原民喜の心願
第四章 喪う 『論語』の哀しみ
第五章 聴く 志村ふくみと呼びかける色
- ゲーテ
- 『色彩論』 ちくま学芸文庫
- 志村ふくみ
- ルドルフ・シュタイナー
- 『色彩の本質・色彩の秘密』 西川 隆範訳 イザラ書房
第六章 見る 堀辰雄と風が告げる別れ
第七章 待つ リルケと詩が生まれるとき
第八章 感じる 神谷美恵子の静かな意思
- 岡倉天心
- 神谷美恵子
- マルクス・アウレリウス
- ミルトン
- ブッシュ孝子、周郷博編
- 『白い木馬―ブッシュ孝子詩集』 サンリオ出版 1974
第九章 目覚める 寄り添うブッダ
- 西田幾多郎
- 「宗教学」(『西田幾多郎全集 第十四巻』)
- 「使徒言行録」(『新約聖書』)
- 中村元
- 仏陀
- 『ブッダのことば スッタニパータ』 中村元訳 岩波文庫
- 『ブッダの真理のことば 感興のことば』 中村元訳 岩波文庫
- 『日常語訳 新編スッタニパータ』 今枝由郎訳 トランスビュー
- 『日常語訳 ダンマパダ』 今枝由郎訳 トランスビュー
- 井筒俊彦
第十章 燃える 宮澤賢治と病身の妹トシ
第十一章 伝える フランクルが問う人生の意味
第十二章 認める 辰巳芳子と「いのち」
- 辰巳芳子
- 『味覚旬月』 ちくま文庫
- 『あなたのために いのちを支えるスープ』 文化出版局
- 『辰巳芳子の旬を味わう いのちを養う家庭料理』 NHK出版
- 『食といのち』 文春文庫
- 『味覚日乗』 ちくま文庫
- 『天のしずく 辰巳芳子 “いのちのスープ』(DVD) NHKエンタープライズ
- 辰巳浜子
- 『料理歳時記』 中公文庫
- 『手しおにかけた私の料理―辰巳芳子がつたえる母の味』 婦人之友社
- 福岡伸一
- 中谷宇吉郎
- 『雪』 岩波文庫(緑)
第十三章 読む 皇后と愛しみが架ける橋
終章 書く 井筒俊彦と「生きる哲学」
2018年10月に買った本
- 赤松林太郎 『虹のように』 道和書院 2016年
- 山内志朗 『小さな倫理学入門』 慶応大学三田哲学会叢書 2015年
- 若松英輔 『言葉の贈り物』 亜紀書房 2016年
- 若松英輔 『言葉の羅針盤』 亜紀書房 2017年
- 小野幸恵 『<和>と出会う本』 アルテスパブリッシング 2018
- 小霜和也 『急いでデジタルクリエイティブの本当の話をします。』 宣伝会議 2017
- 苅谷剛彦 『知的複眼思考法』 講談社+α文庫 2002年
- 嶋浩一郎・松井剛 『欲望する「ことば」 「社会記号」とマーケティング』 集英社新書 2017年
- 井沢元彦 『逆説の日本史1 古代黎明編 封印された[倭]の謎』 小学館 1993年
- 井沢元彦 『逆説の日本史2 古代怨霊編 聖徳太子の称号の謎』 小学館 1994年
- 宮崎哲弥 『仏教教理問答 連続対談 今、語るべき仏教』 サンガ 2012年
- 須賀敦子、湯川豊編 『須賀敦子エッセンス1 仲間たち、そして家族』 河出書房新社 2018年
- 苫米地英人 『洗脳支配 日本人に富を貢がせるマインドコントロールのすべて』 ビジネス社 2008年
- 稲盛和夫 『稲盛和夫の実学 経営と会計』 日本経済新聞社 1998年
バッハ特集掲載の雑誌購入 『ムジカノーヴァ』『レコード芸術』2018年11月号
バッハ特集記事があったものを購入。
ムジカノーヴァは「インヴェンションのまえにバロック好きを育てよう」。
- 出版社/メーカー: 音楽之友社
- 発売日: 2018/10/20
- メディア: 雑誌
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「水永牧子先生のチェンバロ講座」が面白い。2段鍵盤で音色や強弱を弾き分けたりできることや、フランスバロック時代の装飾音パターンなどについて解説されている。チェンバロを想定して書かれた曲には、チェンバロの理解が欠かせないという当たり前のことを再認識。そのうえでピアノを弾くときに注意すべきことも書かれていたのでメモ。
「ピアノでバロック作品を弾くと、ついペダルを使って、その響きにうっとりを感情を入れがちですが、それではバロック音楽の演奏ではなくなる危険性があります」
「装飾音は拍いっぱいまでゆっくり弾くと、優雅に聞こえます。アルペッジョのスピードにも様々なヴァリエーションがあることを知ってほしいですね。速いアルペッジョは、打楽器的な音、また、ゆっくりなアルペッジョは色気やけだるさなども表現できます」
レコード芸術の特集は、「生誕333年 J.S.バッハ演奏の100年ー録音で追う豊穣の世界」。
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